ガソリン携行缶にご注意を!

東北地方太平洋沖地震発生に伴うガソリンの貯蔵及び取扱い上の留意事項について

3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震の影響により、当管内のガソリンスタンドでも一時的にガソリン等が不足しましたが、現在は、以前の流通状態に回復しつつあります。

不足時の対応のため容器でガソリンを購入し、現在も保管をされている方については、ガソリンの性質上、大変危険であるため、下記事項に留意され早期に消費等をして頂くよう、お願いいたします。

 

ガソリン等の燃料を容器で運搬する場合の留意事項

  • ガソリンの引火点は-40℃程度と非常に低く、静電気でも容易に火災が発生することから、金属製の容器(ガソリン専用携行缶)で運搬する必要があります。
  • ガソリン等を車両で運搬する場合、運搬中に危険物が落下・転倒に注意すること。

 

携行缶から直接自動車に給油することの火災危険性

携行缶から自動車にガソリンを給油する場合、ガソリンが満タンになった時に給油が自動的に停止する機能がなく、さらに、給油中にガソリンタンクの液面を把握することが困難であることから、ガソリンが給油口から溢れ出してしまう危険性があります。

 

石油ストーブ等の灯油がなくなってもガソリンを使用することは危険です。

石油ストーブや石油ファンヒーター等は、あくまでも灯油を燃料として用いることを前提に作られているため、仮に 灯油がなくなった場合でも、灯油の代わりにガソリンを給油すると火災が発生する危険が非常に高く、しかも、石油ストーブ等は建物内で用いる場合が大半であることから、建物火災に発展する危険性が高いので、絶対に行わないようにして下さい。

 

ガソリン等の火災危険性を踏まえた貯蔵・取扱時の留意事項

<ガソリンの特性>

  • 引火点は-40℃程度と低く、極めて引火しやすい。
  • ガソリン蒸気は空気より約3~4倍重いので、低所に滞留しやすい。
  • 電気の不良導体であるため、流動等の際に静電気を発生しやすい。

  • ガソリンを取り扱っている周辺で火気や火花を発する機械器具等を用いない。例えばガソリンを取り扱っている場所から1m離れた場所に置かれた洗濯機で火災に至った事例や、火気や火花がなくても人体に蓄積された静電気で火災に至った事例が報告されており、ガソリンを取り扱う場合は細心の注意を払わないと容易に火災に至る危険性があります。
  • ガソリンは電気の不良導体なので、金属製容器で貯蔵する必要がある他、金属製の配管でガソリンの移し替えを行う必要があります。例えば、灯油用のポリエチレンタンクや樹脂製の灯油用給油ポンプでは、ガソリン自身が帯電してしまいます。ガソリンは、ガソリン蒸気と空気の混合率が一定範囲内(1.4vol%~7.6vol%と広範囲)で燃えますが、ガソリン自身が帯電していると、ガソリン使用時に蓄積された静電気が放電して火花が 発生することにより、火源が無くても容易に火災に至る危険性があります。
  • 不必要な保管は避け、保管時は容器からガソリン蒸気が流出しないように、容器は密栓するとともに、ガソリンの貯蔵や取扱いを行う場所は通風、換気を良くしましょう

ガソリン携行缶を正しく使って安全・安心に!!